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冷蔵庫の起源と歴史|氷室から電気冷蔵庫、最新のスマート冷蔵庫までの進化

2025 9/29
物・道具
09.29.2025
冷蔵庫を開ける昔の紳士の画像

冷蔵庫は私たちの生活において欠かせない存在です。生鮮食品を新鮮なまま保存できる冷蔵庫がなければ、現代のように多様な食材を日常的に楽しむことは難しかったでしょう。しかし、冷蔵庫が当たり前の家電となるまでには、数千年に及ぶ食料保存の工夫や、数多くの技術者による発明、そして社会の変化が深く関わっています。本記事では、古代の氷室から始まり、19世紀の人工冷却装置の発明、20世紀の家庭への普及、そして現代の高機能モデルに至るまで、冷蔵庫の歴史を丁寧にたどります。

目次

古代から近代までの食料保存の工夫

人工的な冷却技術が登場する以前、人々は自然の力を利用して食料を保存していました。古代イランでは「ヤフ・チャール」と呼ばれる巨大な氷室が建設され、厚い壁と地下空間、風を取り込む装置を組み合わせて内部の温度を下げ、夏でも氷や食料を保存できる仕組みが作られていました。日本でも奈良時代から山中の洞窟や土を掘った氷室が利用され、冬に切り出した氷を夏まで保管する技術が確立していました。19世紀にはアメリカを中心に氷を切り出して輸送する「アイストレード」が盛んになり、各家庭では氷を定期的に補充して使う「アイスボックス」が普及しました。これらは冷蔵庫の前身ともいえる存在であり、食文化を支える重要な仕組みでした。

ヤフ・チャールの画像
ヤフ・チャール|Pastaitaken – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

人工冷却技術の始まり(18〜19世紀)

冷蔵庫の歴史を大きく動かしたのは、18世紀半ばから始まった人工冷却の実験です。1748年、スコットランドのウィリアム・カレンが真空状態を作り出し、エーテルを気化させることで氷を生成する実験を行いました。実用性はありませんでしたが、人工的に冷却を行う概念が示された瞬間でした。1805年にはアメリカの発明家オリバー・エバンスが蒸気圧縮式の冷凍機を設計し、1834年にはジェイコブ・パーキンスがその仕組みを基に連続的に稼働する冷凍装置を完成させました。さらに1840年代にはアメリカの医師ジョン・ゴリーが病院で患者を冷やす目的で冷却機を試作し、1850年代にはスコットランド出身のジェームズ・ハリソンが商業的な氷製造機を発明し、ビール産業や食肉保存に広く使われました。

ウィリアム・カレンの肖像画の画像
ウィリアム・カレン|Thomas Pettigrew – Medical Portrait Gallery, パブリック・ドメイン, リンクによる

産業利用と技術革新の進展(19世紀後半〜20世紀初頭)

19世紀後半には冷却技術が産業分野で本格的に利用されるようになりました。1876年、ドイツの工学者カール・フォン・リンデはアンモニアを利用した効率的で信頼性の高い冷却技術を開発し、大規模な食料保存や輸送を可能にしました。この技術はビール工場や食肉加工場で導入され、冷却が商業の発展を支える基盤となりました。一方で、当時使用されていたアンモニアや二酸化硫黄などの冷媒は有毒で、家庭用には危険性が高いものでした。そのため家庭に安全な冷蔵庫が普及するのは20世紀に入ってからのことになります。

カール・フォン・リンデの画像
カール・フォン・リンデ|不明 – http://www.linde-engineering.com/en/news_and_media/image_library/index.html?imageLibraryCategory=Historical+Linde+AG, パブリック・ドメイン,リンクによる

家庭用電気冷蔵庫の誕生と普及(20世紀前半)

1913年、アメリカのフレデリック・W・ウルフが「DOMELRE(ドメルレ・Domestic Electric Refrigerator)」を発明しました。この装置は氷を置き換える形でアイスボックスに電気式冷却装置を取り付けたもので、自動で温度を調節でき、氷を必要としない画期的な製品でした。1914年からシカゴで販売が始まり、数百台が売れ商業的に成功しました。その後、1918年にケルビネーター社が自動制御を備えた冷蔵庫を発売し、1923年にはフリジデールが初の一体型冷蔵庫を市場に送り出しました。1927年にゼネラル・エレクトリックが発売した「モニタートップ型」は大量生産され、100万台以上が売れる大ヒットとなり、家庭用冷蔵庫が一気に普及する契機となりました。

DOMELREの画像
DOMELRE|By Unknown author – http://www.hevac-heritage.org/built_environment/biographies/surnames_S-W/wolf/W1-f-wolf.pdf, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=108076978

日本における冷蔵庫の登場と普及

日本に冷蔵庫が初めて登場したのは1923年、三井物産がアメリカ製の冷蔵庫を輸入したことが始まりです。1930年には芝浦製作所(現在の東芝)が国産第1号の冷蔵庫「SS-1200」を開発し、1933年から販売を開始しました。このモデルは125リットルの容量を持ち、重量は157kgもある大型機でした。価格が非常に高かったため一般家庭には普及せず、主に病院や高級料亭で利用されました。戦後になると状況は一変し、1950年代には「三種の神器」の一つとしてテレビや洗濯機と並び冷蔵庫が家庭の憧れとなりました。1960年代に冷凍室付きモデルが発売されると、冷凍食品が登場し食生活の幅が広がりました。1970年代には普及率がほぼ100%に達し、日本人の暮らしに冷蔵庫が定着しました。

冷蔵庫の進化と多機能化(昭和〜平成)

昭和30年代から40年代にかけて、冷蔵庫は一層進化を遂げました。1960年代には自動霜取り機能が搭載され、1969年には2ドアタイプが登場。1970年代には野菜室・肉魚専用室を備えた3ドア冷蔵庫が普及し、保存する食材ごとに最適な環境を選べるようになりました。1975年には家庭普及率が96%に達し、ほとんどの家庭で冷蔵庫が使われる時代となりました。その後1980年代には大型化と省エネ化が進み、製氷機能や多ドアモデルも登場。1990年代にはオゾン層破壊問題からフロン規制が行われ、環境に配慮した冷媒への転換が進みました。2000年代以降は観音開きや大容量モデルが人気を集め、省スペース設計と省エネ性能が両立したモデルが主流になっています。

現代の冷蔵庫と未来への展望

現在の冷蔵庫は、単に食品を冷やすだけの装置ではありません。インバーター制御による省エネ運転、静音設計、ノンフロン冷媒、観音開きや多彩な収納設計などが標準装備となっています。さらに、自動製氷機やウォーターディスペンサー、タッチパネル操作、AIによる温度管理など、利便性と快適性を追求した機能が充実しています。近年ではスマート家電としてインターネット接続が可能になり、外出先から庫内の確認や温度調整ができるモデルも登場しています。冷蔵庫は食品保存の枠を超え、生活を支えるプラットフォームとして今後も進化し続けていくでしょう。


冷蔵庫の歴史は、古代の氷室に始まり、18世紀の人工冷却実験、19世紀の産業用冷蔵機、20世紀初頭の家庭用電気冷蔵庫の登場、そして戦後の急速な普及と機能進化を経て、現代の高性能で環境に優しいモデルへと至っています。冷蔵庫は食生活を大きく変えただけでなく、産業や社会の発展にも大きく貢献しました。これからも冷蔵庫は省エネ化やスマート化を進め、私たちの暮らしをより豊かにしていくことは間違いありません。

オリジィだよ。蔵庫って当たり前にあるものだと思っていたけど、こんなに長い歴史があるなんて驚いたよ。昔の人は氷室やアイスボックスを工夫して使っていたんだね。今の冷蔵庫は、食べ物を冷やすだけじゃなくて、省エネや環境への配慮、さらにスマート機能まで備えているなんて、まるで未来に向かって進化している存在だと思った。毎日何気なく開けているけど、実はすごくありがたい相棒なんだなぁ。

ノロジィだよ。冷蔵庫って一生に多分数回しか買わないですよね。この間、店で冷蔵庫を見てきましたが、やはりワクワクウキウキしてくるんですよね。買う気はなかったのですが欲しくなってしまいました。しかし、シンプルな冷蔵庫で大きいものってなんでないんですかね。需要がないのかな。ところで、調べてみると昔の人たちは工夫をしていたんだとよくわかりました。

参考文献: 家電製品協会 / Peltism / 家庭電気文化会 / 神奈川県立歴史博物館 / ThoughtCo. / TCL/ Whirlpool / Wikipedia

物・道具
1700年代 スコットランド 製品
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身近な言葉やモノ、サービス、社会のしくみにある「はじまり」をたどります。何気なく使っている当たり前の裏側には誰かの最初の発想や挑戦があり、その背景を知ることで日常が少し違って見えてくるかもしれません。
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