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おにぎりの起源と歴史|弥生時代から江戸時代までの日本の伝統食文化をたどる

2025 9/23
食文化
09.23.2025
戦場でおにぎりを食べる武士のイラスト

おにぎりは、日本人にとって最もなじみ深い食べ物の一つです。その歴史は非常に古く、弥生時代までさかのぼることができます。本記事では、古代から江戸時代までのおにぎりの歴史的な変遷について、文献や出土品に基づいて事実のみをご紹介いたします。

目次

弥生時代:稲作の定着と炭化米塊の発見

日本で稲作が始まったのは縄文時代晩期から弥生時代初期にかけてとされています。弥生時代には、稲作が本格的に定着し、米が主食として日常に取り入れられていました。石川県中能登町の遺跡からは、「もち米を蒸して固めて焼いた炭化米塊」が出土しており、これが現存する最古のおにぎりの原型とされています。この発見により、弥生時代中期(紀元前1世紀~紀元1世紀)には、すでに米を成形し、保存や携行を目的とした加工が行われていたことが明らかになりました。

奈良時代:「握飯」の文献記録

奈良時代には、おにぎりに相当する食品が明確に文献上に登場しています。代表的な例が『常陸国風土記』(8世紀初頭)で、「握飯(にぎりいい)」という言葉が記されています。これは、米を手で握って形を作った食べ物であると解され、すでにこの頃にはおにぎりが名称を持ち、食文化の中に組み込まれていたことが分かります。

平安時代:「屯食」としての握り飯

平安時代(794年~1185年)には、貴族社会の宴席などで「屯食(とんじき)」と呼ばれる蒸したもち米を握った食べ物が登場しています。これは使用人や従者に供されたものであり、現代でいうおにぎりに極めて近い形式であったとされています。文献によれば、この屯食は現在のような具材入りではなく、米そのものを成形したもので、塩や梅干しを添える程度の簡素な構成でした。

屯食(とんじき)イメージ画像
出典:Plenus 米食研究所 弁当の変遷

鎌倉時代:兵糧としての用途

鎌倉時代には、おにぎりが戦の場において実用的な兵糧(携帯食)として活用されていました。1221年の承久の乱では、鎌倉幕府側の武士たちに梅干し入りのおにぎりが配布されたという記録があります。これは保存性に優れた梅干しを用いたおにぎりの利用例として知られており、これ以降、梅干しの携帯食としての利用が全国に広がったとされています。また、鎌倉時代末期には、もち米に加え、うるち米を握っておにぎりを作る習慣も広まっていきました。

戦国時代:携行食としての普及

戦国時代(15世紀後半〜16世紀末)には、戦場において兵士が簡便に栄養を摂取できる食べ物として、おにぎりの使用が一般化しました。特に、間引き菜などの野菜を米と炊いた「菜飯おにぎり」などが作られ、保存性と持ち運びのしやすさから戦闘時の主食として活用されました。こうした背景により、武士階級だけでなく広く庶民の間でもおにぎりが認知されるようになりました。

江戸時代:庶民文化への浸透と海苔の登場

江戸時代に入ると、おにぎりは日常生活の中でさらに広く親しまれるようになりました。農作業や旅の合間に手軽に食べられる携帯食としてだけでなく、屋台などで簡単に入手できる庶民の食べ物として定着しました。

元禄年間(1688〜1704年)には、東京湾での海苔の養殖が始まり、これを巻いた「海苔巻きおにぎり」が登場します。この形式のおにぎりは、それまでの塩むすびや具材なしのおにぎりとは異なり、外観や食感の面でも新たな価値を提供するものとして広まりを見せました。

また、この時代には観劇文化が広まり、観劇時に食べやすいように工夫された俵型の小さなおにぎりが弁当に組み込まれるようになるなど、場面に応じたおにぎりの形状も発展していきました。

名所浮世絵揃物『東海道五十三次細見図会』
東海道五十三次細見図会 藤沢|歌川広重 – 国立国会図書館, パブリック・ドメイン, リンクによる

呼称と形の地域差

呼称については、「おにぎり」と「おむすび」という2つの言葉が現在も併用されていますが、歴史的には特に意味や形状の違いが明確に区別されていたわけではありません。地域によって呼び名に差が見られる傾向があり、東日本では「おにぎり」、西日本では「おむすび」と呼ばれることが多かったようです。

形状についても地域差があり、三角形、俵型、丸型、円盤型などが存在しました。たとえば、俵型は観劇弁当などで用いられ、丸型は農作業の合間に食べやすい形として中部地方に広まり、円盤型は焼きやすさから東北や北陸地方で多く用いられました。


このように、おにぎりは弥生時代の炭化米塊に始まり、奈良・平安時代の文献にもその存在が記録されるなど、非常に古い歴史を持つ食品です。戦国・江戸時代を通じて、その用途や形状は多様化し、保存性・携帯性・簡便さを備えた食べ物として、日本の庶民文化に深く根づいてきました。

えっ、弥生時代から握ってたの!?てっきりコンビニが発明したと思ってたよ…。おにぎりって、意外と昔からずっとあったんだね。

参考文献: おにぎり協会 / ごちクル / 日ノ本文庫 / 毎日グリル部 / ヤマキ / Wikipedia / AminaFlyers

食文化
奈良時代 平安時代 弥生時代 戦国時代 江戸時代 縄文時代 鎌倉時代 食品
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身近な言葉やモノ、サービス、社会のしくみにある「はじまり」をたどります。何気なく使っている当たり前の裏側には誰かの最初の発想や挑戦があり、その背景を知ることで日常が少し違って見えてくるかもしれません。
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