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グミの発祥と歴史|どこの国で生まれ、いつからあるのか?由来・語源と日本に広がるまで

2025 9/23
食文化
09.23.2025
お皿に入ったクマの形をしたグミのイラスト

グミは、果汁などをゼラチンで固めた菓子の一種でドイツで誕生しました。名称の「Gummi」はドイツ語で「ゴム」を意味し、その弾力のある食感に由来します。世界各国で様々な形や味が作られていますが、特にドイツと北米では、熊型の「グミベア)」が代表的形状として定着しています。英語圏では「gummy」や「gummies」と表現され、イギリスではゼリー菓子やガムと呼ばれることもあります。

目次

誕生の背景と初期開発

1920年、ドイツ・ボンの菓子職人ハンス・リーゲルが、のちに「グミ」の原型となるお菓子を生み出しました。果汁をゼラチンで固め、コーンスターチをまぶしたこの菓子は、当時のドイツで課題となっていた「柔らかい食品による子供の噛む力の低下」への対策として考案されたものです。噛む力を鍛え、歯の健康を守る目的で作られたこの新しいお菓子は、やがて彼が設立した「HARIBO(Hans Riegel Bonn)」から本格的に販売され、世界的なお菓子文化の始まりとなりました。

ハンス・リーゲルの画像
ハンス・リーゲル|出典:Portal Rheinische Geschichte

グミベアの登場と進化

1922年、ハンス・リーゲルは後に「グミベア」の原型となるクマ型キャンディ「タンツベア(Tanzbär)」を開発しました。この名前と形は、当時サーカスで人気を集めていた踊るクマに由来しています。タンツベアは現在のグミベアよりも大きく、ゼラチンではなくアラビアガムを使って作られていたため、より柔らかい食感でした。
その後1960年からは「ゴールドベア(Goldbären)」という名称で販売され、ハリボ社を代表する看板商品に成長します。ゴールドベアは約2cmのサイズで、砂糖やゼラチン、香料、酸味料などを使用し、ドイツ版では天然果物抽出物で着色されるのが特徴です。現在では限定フレーバーやイベント仕様のパッケージも登場し、世界中で愛されるグミベアへと進化しました。

ゴールドベアのグミの画像
ゴールドベア|Thomas Rosenau – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 2.5, リンクによる

ハリボ社の成長と国際展開

1925年に甘草製品の製造を始めたハリボ社は、1930年代には販売網を整備し、新しい生産施設を設立しました。第二次世界大戦中は原材料不足により生産量が減少しましたが、戦後には事業を再建。1946年には創業者ハンス・リーゲルの死後、息子のハンス・リーゲル・ジュニアとポール・リーゲルが経営を引き継ぎました。
1960年代に入ると国際展開を本格化させ、新本社ビルを建設。1972年にはイギリスの甘草メーカー「ダンヒルズ」を買収し、1980年代にはアメリカ市場にも進出しました。その後も規模を拡大し、ヨーロッパ各国やアメリカに工場を持つまでに成長します。
さらに2017年にはアメリカ・ウィスコンシン州に現地工場を建設し、2023年からは米国内で「ゴールドベア」の生産を開始しました。現在ハリボ社は100か国以上で商品を販売し、世界を代表するグミブランドとして確固たる地位を築いています。

古代から近代までの関連菓子

グミの起源をさらにさかのぼると、古代エジプトやローマにまで行き着きます。そこでは蜂蜜と果汁を混ぜ合わせた甘味が人々に親しまれていました。
18世紀になると、トルコで「ターキッシュデライト(Turkish Delight)」が誕生します。でんぷんと砂糖をベースに、ローズウォーターやフルーツで風味をつけたこの菓子はシルクロードを通じてヨーロッパへ広がり、多くの国で楽しまれるようになりました。
さらに19世紀には、ゼラチンの発明が菓子作りに大きな変革をもたらします。1845年にはアメリカのピーター・クーパーが粉末ゼラチン製造法の特許を取得し、現代のグミに特徴的な食感を可能にしました。こうした菓子の系譜が、20世紀のグミ誕生の土台となったのです。

ターキッシュデライトが皿の上の置いてある画像
ターキッシュデライト|Appaloosa – 自ら撮影, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

製造工程と主な原材料

グミキャンディーは主にコーンシロップ、砂糖、ゼラチン、水、香料、着色料から作られます。クエン酸やリンゴ酸などの酸味料を加えて風味を調整します。ゼラチンは牛などの皮や骨、軟骨に含まれるコラーゲンから作られ、独特の弾力を生み出します。ビーガンやベジタリアン向けには、ペクチンやでんぷんを使用した製品も存在します。

日本市場での導入と発展


日本におけるグミの歴史は、1980年に明治製菓が発売した「コーラアップ」から始まります。これは日本で初めて登場したグミ製品で、「ゼリーキャンディ」という販売形式が採用されました。当時ヨーロッパで人気を博していたグミを参考に、明治が欧州視察後に企画した商品であり、日本人に合う歯切れの良さや弾力性を実現するまでに試行錯誤が重ねられました。
その後、1988年に発売された「果汁グミ」は日本のグミ市場において画期的な存在となりました。果汁(濃縮)を使用した「果汁100%」をうたうこの商品は、子供層のみならず中高生や大人にも広く受け入れられ、発売直後に市場規模を急拡大させました。その結果、明治はグミ市場の約60%のシェアを握るまでに成長しました  。
この成功を受け、明治製菓は生産ラインを強化し、新たな形や味のグミ、または季節や気分に応じたバリエーション展開にも力を入れるようになりました。代表的な商品には、こぼれにくい小粒で人気の「ポイフル」、紐状で遊び心のある「ひもQ」、果物の形を模した「もぎもぎフルーツ」などがあり、これらはいずれも1990年代前後に次々と投入されていきました 。

豆知識|グミの日

9月3日は「グミの日」です。この記念日は、キャンディやソフトキャンディなどを製造・販売するUHA味覚糖株式会社が制定し、一般社団法人日本記念日協会により認定・登録されました。日付は「グ(9)ミ(3)」という語呂合わせに由来し、ドイツ発祥で世界的に愛されるグミの魅力を広めることを目的としています。制定以来、同社や日本グミ協会、さらに国内の主要グミメーカーで構成される“GUMMIT(グミット)”が中心となり、毎年さまざまな企画やキャンペーンを展開。新商品の発表やイベントと連動させるなど、子どもから大人まで楽しめるグミの魅力を発信しています。2018年にはTwitterで「グミの日」がトレンド入りし、全国的な注目を集めました。

コラム:グミ一粒に含まれる砂糖の量(推定)

グミを食べるとき、ふと「これって砂糖どのくらい入ってるの?」と気になったことはありませんか。実は、製品や粒の大きさによって砂糖の量は大きく変わります。ここでは、公開されている栄養成分表などをもとにしたあくまで推定値をご紹介します。

  • LIFE SAVERS Gummies(米国) 7粒=28gあたり砂糖18g → 1粒あたり 約2.6g
  • 春日井製菓「つぶグミ」(日本) 30g(6粒入り)あたり砂糖16g → 1粒あたり 約2.7g ※「つぶグミ」はカスガイブランドで販売される、日本の定番グミのひとつ。
  • 国内資料(グミ1個=3gの場合) 糖質量は 約2g(砂糖以外の糖質を含む)
  • SNSでの推定例 ある製品では「1袋12粒で砂糖35g」→ 1粒あたり 約3g

こうして見ると、一般的なグミ1粒には 約2〜3gの砂糖 が含まれていると考えられます。これは角砂糖の半分程度に相当します。

注意点
これらの数値は製品や粒の大きさで異なり、正確な量は商品パッケージの栄養成分表示を見る必要があります。ここで紹介した値はあくまで参考の推定値であり、「目安」として捉えるのが適切です。

現在の市場規模と多様化

現代のグミは形状や味が多様化しています。グミベア、コーラボトル、リング型、グミワームなどが代表的で、サワータイプやビタミンを配合したグミサプリメントなど機能性を持つ製品もあります。2023年時点で世界市場規模は約227億8,000万ドル、年間消費量は約200万トンに達し、2033年には約665億6,000万ドルへ成長すると予測されています。

語源と文化的定着

「グミ」という語はドイツ語の「Gummi(ゴム)」に由来し、食感や弾力性を表す言葉として世界的に定着しました。ドイツから始まったこの菓子は、製造技術や物流網の発達により世界各国へと広がり、現在では子供から大人まで幅広い層に親しまれています。歴史や背景を理解することで、グミが単なる菓子を超え、各国の食文化の一部として根付いていることがわかります。


グミは、もともとドイツで生まれた小さなお菓子ですが、今では世界中で親しまれる存在になりました。そのルーツには、噛む力を育てたいという想いや、見た目も楽しい工夫が詰まっています。日本でも1980年代から本格的に広まり、今では子どもから大人まで幅広く愛されています。形や味のバリエーションは年々増え、グミの日などのイベントも生まれるほど、文化としても根づいてきました。これからも、気軽につまめる小さな幸せとして、グミは私たちのそばにあり続けるでしょう。

オリジィだよ!グミって、ただの甘いお菓子だと思ってたけど、実は歴史も意味もちゃんとあるんだね。ドイツで生まれて、日本でも“グミの日”までできちゃうなんて、人気者すぎる!形も味もどんどん進化してるし、これからも新しいグミに出会えるのが楽しみだな〜

参考文献: Wikipedia / Marjaan Khatam /  Study of Sweets / Wikipedia

食文化
1920年代 ドイツ 菓子
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