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年賀状の起源と歴史:いつから始まった?平安時代から現代までの歩み

2025 11/11
生活・文化
11.11.2025
年賀状の画像

年賀状は、単なる季節の挨拶ではなく、日本の歴史、通信制度、そして人々の絆の変遷を映し出す「紙のメディア」です。新年のご挨拶として大切な方へ送るこの習慣は、いつ、どのようにして生まれたのでしょうか? 本記事では、平安時代の宮廷文化から近代郵便制度、そしてデジタル時代に至るまで、年賀状の壮大な起源と進化の歴史を詳しく解説します。

目次

平安時代:年始回りから始まった年賀状のルーツ

年賀状の起源は、はるか昔、平安時代に始まったとされています。この頃、お世話になった方や親族の家を年の初めに訪ねて挨拶をする「年始回り(ねんしまわり)」という習慣が広まりました。しかし、直接会うことが難しい遠方の人に対しては、代わりに新年の挨拶を書いた書状が送られるようになりました。現存する史料の中で、年始の挨拶の文例が残っている最も古いものは、平安時代の貴族・学者であった藤原明衡(ふじわらのあきひら)がまとめた手紙の文例集『明衡往来』(または『雲州消息』)の中に確認できます。この時期、書状で挨拶を交わすのはまだ一部の貴族階級に限られていましたが、これが年賀状のルーツと考えられています。

江戸時代:飛脚の充実と庶民文化としての定着

「年賀の書状」が一般化するためには、「暦」「紙と文字の普及」、そして「通信手段」の確立が不可欠でした。日本には7世紀後半以降に「年賀の書状」が取り交わされていたと推察されています。中世・戦国期を通じて「駅伝」や「飛脚」の制度が徐々に確立し、年賀のための書状も増えていきました。特に江戸時代に入ると、街道の整備とともに今の郵便の先駆けとなる「飛脚」制度が著しく充実します。これにより、武士階級だけでなく、庶民も手紙で挨拶を済ませることが増えていきました。その背景には、寺子屋など庶民教育の急速な普及があり、江戸後期には日本は世界一高い識字率を持つ国の一つだったと言われています。この頃、家に不在の際、玄関に「名刺受け」を設置し、新年の挨拶を書いた名刺を入れてもらうという文化もありました。年始回りを簡略化する目的で書状が用いられるようになった流れが、年賀状の伝統的な意味となっています。ただし、江戸時代の「年賀の書状」は配達に時間がかかることもあり、元日に届くとは限らず、中には返礼が梅雨の頃に届くという逸話も残っています。

明治時代:近代郵便制度と「はがき」の誕生

日本の通信事情は、明治維新を経て大きく変わります。欧米を手本とした近代化が進められ、前島密(まえじまひそか)が中心となり、1871年(明治4年)に郵便制度が確立されました。年賀状が現在の「はがきスタイル」になった決定的なきっかけは、郵便事業創業の2年後の1873年(明治6年)に登場した郵便はがきです。これは、封書よりも安価で簡潔な通信を可能にするための簡易郵便「ポストカード」という形態が、ヨーロッパで急伸していたことを見てきた前島密の読みから導入されたものです。当初の官製はがきは縦に二つ折りで、内側に通信文を書く形式でしたが、「他人に見られる可能性はあるけれども、そのぶん安い」という利点があり、国民への郵便定着の決め手となりました。そもそも賀詞と名前だけでも成り立つ年賀状にとって、はがきという形態は非常にうってつけであり、急速に庶民にも普及しました。

前島 密の画像
前島 密|不明 – Cataqlogue, パブリック・ドメイン, リンクによる

年賀状の激増と「年賀郵便特別取扱」制度の発足

明治20年代(1887年頃)になると、「年賀状を出す」ことが国民の間に年末年始の恒例行事として定着します。その結果、郵便局の仕事量は普段の何十倍にも跳ね上がり、郵便物全体の処理が遅延するという問題が発生しました。特に、新年に届く年賀状の消印は「1月1日」であってほしいという国民の要望が強く、多くの人がそれを狙って年末の特定時期(12月26日から28日あたり)や元旦当日に集中して投函するようになりました。この事態を解決するために、年賀状を通常郵便とは「別枠」として処理するという考えが生まれました。そして1899年(明治32年)に、年末の一定期間(12月20日~30日)に指定局に差し出せば、「1月1日」の消印で新年に配達する「年賀郵便」の特別取扱が始まりました。この制度は徐々に全国に広がり、1907年(明治40年)からははがきの表に「年賀」と表記すれば、郵便ポストへの投函も可能となり、現在につながる年賀郵便の制度が完成したのです。

戦時下の自粛と平和の象徴としての年賀状

年賀状の取扱量は増加の一途をたどり、1935年(昭和10年)頃には7億通を超しピークを迎えます。しかし、1937年(昭和12年)の日中戦争勃発以降、物資不足と戦局の悪化に伴い、世の中の雰囲気は「年賀状どころではない」というものに変わっていきました。1940年(昭和15年)には年賀郵便の特別取扱が「当面の間」中止され、太平洋戦争突入後には、逓信省自らが「お互に年賀状はよしませう」と自粛を呼びかけるポスターを掲げるまでに至りました。終戦の年(1945年)の正月には、年賀状はほとんど届いていませんでした。

復興への希望:お年玉付き年賀はがきの誕生

終戦後、社会の混乱が続く中で、年賀状はすぐに元通りにはなりませんでした。1946年(昭和21年)の正月にはほとんど年賀状は見られず、交わされる書状はお互いの安否を喜び合うという意味合いが強かったとされます。年賀郵便の特別取扱が再開されたのは、復興ムードが漂い始めた1948年(昭和23年)です。そして、その翌年の1949年(昭和24年)、年賀状文化を飛躍的に復活させる画期的なアイデアが実現します。それは、お年玉付き年賀はがきの登場です。これは官製はがきとしては初めての年賀専用はがきであり、京都在住の民間人、林正治氏が、「年賀状が復活すれば、うちひしがれた気分から立ち直るきっかけとなる」と考え、郵政省に自ら提案し、採用されたアイデアでした。第1回の賞品には、特等にミシン、1等に純毛洋服地など、当時の庶民の夢や生活を反映した実用品が並び、大きな話題を呼びました。この「夢のお年玉」制度が起爆剤となり、年賀状の取扱量は急伸し、1955年(昭和30年)には戦前のピークを突破しました。

デジタル時代への適応と進化する年賀状文化

お年玉付き年賀はがきの登場以来、年賀郵便は増加を続け、1960年代以降、郵便制度のさまざまな改革が行われます。1961年(昭和36年)には年賀郵便の消印が省略され、額面表示の下に丸表示を印刷する現在のスタイルが始まり、1968年(昭和43年)には郵便番号制度が導入され、年賀はがきにも郵便番号枠が加わりました。1970年代以降は、年賀状印刷サービスや、プリントゴッコのような簡易印刷機、そして後のパソコンとインクジェットプリンターの普及により、写真入り年賀状など、作成方法が多様化しました。年賀郵便は1997年(平成9年)の約37億通をピークに、インターネットや電子メール、SNSの普及、そして「年賀状じまい」の増加により減少傾向にあります。しかし、現在でも国民一人あたり年間約35通程度の年賀状が出されており、紙で送る年賀状は、デジタルでは代替できない「心の通い」や「丁寧さ」を形にするメディアとして、その価値が見直されています。


年賀状は、平安時代の「年始回り」という挨拶の習慣をルーツとし、江戸時代の飛脚、明治時代の近代郵便制度と官製はがきというインフラの発展を経て、現在の国民的行事へと進化を遂げてきました。特に、年始の挨拶を簡略化しつつも、旧年中の感謝と新年の変わらぬ厚誼を願うという、人と人とのつながりを大切にする意味は、現代になっても変わっていません。デジタル化が進む現代だからこそ、手間暇をかけて送る紙の年賀状は、お互いの健康と無事息災を願い合う「温かい心」を届ける文化として、今後も守り発展させていくべきものと言えるでしょう。

オリジィだよ!「へぇ〜!年賀状って、ただの挨拶じゃなかったんだね。平安時代の貴族が手紙で“あけおめ”してたなんて、ちょっとロマンあるなぁ。紙に書くって、デジタルでは真似できない“心のぬくもり”がある気がするよ。来年は久しぶりに、手書きで出してみようかな…。」。

ノロジィだよ。年賀状、もう10年以上出してないな。これから出すつもりはないけど、歴史を読んでいたら出さないのは少し惜しいなと思ってしまったよ。でも、無くなりはしないだろうけど減っていくだろうなー。

参考文献: FUJIFILM / Wikipedia / 年賀状博物館 / 筆ぐるめ

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700年代 平安時代 日本
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